Delusion:Different Quality

 祠堂 U のリンテル、西(Siva)と東(Indra)の雰囲気、出来映えが若干 東が劣る気がする。

 
 西に比べると、東のカーラは彫が浅い。
 手の位置も違う。西は獅子の足を掴んでいる、東は花綱を掴んでいる(口から吐いている?)。
 上のシヴァ神とインドラ神は、彫が深くて極端には違わないかも知れない。
壁龕に収まっているのは東だけ。
 なぜだろう?

南と北は・・・・


南:これは風化が激しくて当初の出来栄えが想像できない。
ただ、カーラの口のライン、手の位置は西のシヴァ神のものと、ほぼ同じ。
※画像を半透明にして重ねてみると、ほぼ重る。
西のものに近かったのでは無いかと思えます。


北:これは、一見してすばらしい出来栄えだと思う。
ヴィシュヌの右手、神々の顔、 腰巻の襞、大蛇(Vāsuki)の鱗、腹部などとても繊細な仕事だと思う。

東側のリンテルだけが、雰囲気が違ったのかも知れない。

思いついたのは、なんらかの理由で、東のリンテルが破損、後世に別の彫工のリンテルを後から嵌め込んだ。
ただ、これは容易なことでは無い。あちこちで見られるリンテルを盗もうとして失敗した痕跡を見ると判る。
やはり、全てのリンテルがオリジナルと考えるほうが妥当かも。
じゃあ なんで・・・?
宗教上の約束事?
正面(西)と裏(東)は同じ彫工が作ってはいけないとか・・・
西側(裏)は完璧に仕上げてはいけないとか・・・